腰痛診療ガイドライン2012から解ること

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進歩の著しい医学において、年々新しいい医学情報が発表される中、医師がその全てのを把握することは難しいことは、いわずとも想像できますよね。

そこで、さまざまな分野の専門家が集まって”診療ガイドライン”が作成されているのです。

今回は、腰痛についての診療をまとめた、「腰痛診療ガイドライン」の内容を見てみましょう。

つまり、このガイドラインには、最新の臨床研究をもとに診断法や治療法をまとめた情報が記載されていているわけです。

つまり、医者の虎の巻というわけですね。

この腰痛診療ガイドライン2012の策定にかかわった日本医科大学病院教授の多摩永山病院整形外科部長の宮本雅史先生の話によると、「この10年で腰痛治療は大きく変わりました」とのことです。

これまで治らなかった慢性腰痛でも、これまで思いもかけなかった治療法でよくなる可能性があると話されているのです。

それは、①「心因性の腰痛」、②「安静の効果と運動療法」、③「薬剤治療の多様化」の3つの最新の治療がポイントになっています。

多様化した薬物治療


10年くらい前は、非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)一択だったようです。

しかし、現在は症状や原因、病歴などに合わせて選択されるようになっているのです。

まず、最初に使われているのが、NSAIDsか「アセトアミノフェン」ですね。

NSAIDsって、そんなの聞いたことがない!

薬局でも、そんなの言ってなかったぞ。

でも、「ロキソニン」や「ボルタレン」っていえば、ちょっとは耳にしたこともあるでしょう。

そうです、NSAIDsは「ロキソニン」や「ボルタレン」のことなのです。

そして、「アセトアミノフェン」は「カロナール」のことです。

これらの薬は昔からありましたよね。いずれにしても鎮痛薬です。

このNSAIDsとアセトアミノフェンの違いは、

NSAIDsとアセトアミノフェンの違い


この比較表は当サイト管理人の基準で比較したものです。

鎮痛作用 副作用 単価
NSAIDs 強い
やや強い(消化管の粘膜潰瘍) 高い
アセトアミノフェン やや強い 少ない 安い


そこで、最近はNSAIDsの副作用を抑えた、「COX-2選択的阻害薬」が開発されまし。

これにより胃粘膜の保護機能にはあまり影響せず、痛みだけを抑えることができるようになったのです。

まさに、いいとこ取りですね。

また、「オピオイド」も使われるようになってきています。

「オピオイド」って、なに?

実は、モルヒネ類似の鎮痛薬の総称です。がんの終末期にのみ使われている薬です。

この「オピオイド」は、がんの終末期の疼痛を抑えるための薬なので、鎮痛作用が強力なのですが、管理が難しい薬です。

これも最近、経口薬や貼付薬が開発されたことで、腰痛などの慢性通に使えるようになったのです。

また、椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などの、下肢症状を伴う痛みには「抗痙攣薬」を、心因性腰痛なら、「抗不安薬」や「抗うつ薬」も選択肢として処方されるようになりました。

実に、多様になりましたよね。

病院での治療も日々進歩しているので、腰痛に悩んだとき、相談することが大切ですね。

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TAO

悠々自適な経済的自由人に憧れながらも、人として何ができるか模索の毎日です。修士課程で複雑系システムに魅了され頑張らない人生が理想です。

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